すっかり寒くなりましたね。
インフルとコロナが流行っているようですので気を付けましょう。
さて、交通事故にあった猫ちゃんのお話です。
外猫ちゃんで、車の下にいることが多く、連れていらした方が車を発進した際に
頭をひいてしまったとのことでした。
レントゲンで下顎が折れているのがわかりますか?黄色➡のところです。
レントゲンではわかりにくいのですが、頭をひかれただけあって、上顎も割れていました。
口を開けると鼻腔が口の中から見えてしまっていました。
手術を行い整復しました。
上顎はワイヤーで閉鎖し、口蓋粘膜を移動させて鼻腔との開通をなくし、下顎は形の自由度が高い創外固定を用いました。
また、上顎も割れていたので鼻汁、鼻出血がひどかったためにはじめは採食困難でしたので咽頭食道チューブを設置し、栄養管理ができるようにしました。
次の写真が11月上旬の術後1か月半ほどのものです。
咽頭食道チューブは外れ、自分で食べることが出来るようになりました。
ちょっとふっくらしたようですね。
11月末くらいに青い創外固定器具を外す予定です。
そうすればカラーも外れて元通りの生活ができるようになります。
元気で何よりです。
そういえば、以前『犬が歯周病がひどくて、他の病院で、手術をすると下顎骨折を起こしてしまう、と言われたけどそちらでは対応できますか?』という問い合わせがありました。今まで私個人が歯の手術を多くしてきた中で骨折させてしまったことはありませんが、もし当院でそのようなことが起きた場合は今回の猫ちゃんに使用した方法で治療すると思います。問い合わせのあったワンちゃんも当院で無事歯の手術を終えることが出来ました。
元気が一番ですね。
寒くなりましたので、皆さん体調に気を付けてお過ごしください。