急に寒くなってきました。今年も半袖、ショーツにビーチサンダルで過ごしていましたが、もう無理ですね。
風邪に気を付けましょう。
さて、今回は元気食欲が落ちた12歳の柴のワンちゃんです。
色々調べた結果、血液のカルシウム値が異常に高く、上皮小体(副甲状腺)ホルモンが異常に高値でした。超音波で上皮小体のある頸部を調べましたが、甲状腺機能低下症であったこともあり、ランドマークの甲状腺が描出できなかったため、上皮小体の描出もできませんでした。飼い主さんと相談の上、手術で切開して左右上皮小体を露出し、腫瘍化していると肉眼で判断したものを摘出することになりました。
手術の写真が出ますので、気分が悪くなりそうな方はご遠慮ください。
黄色のマルで囲ったところに、ややぷっくりしたものが見えます。これが上皮小体の腫瘍化したものでした。一番最初の写真の上皮小体腺腫の青マルに該当します。
摘出したものはこんなに小さく、これでは超音波で描出するのは難しいですね。
そして複雑ですが、甲状腺機能低下症でしたが、甲状腺濾胞腺腫ができていました。
手術後は10日目くらいから食事を自ら食べるようになり、その5か月後には、『人生で一番元気』と飼い主さんがおっしゃるくらい元気になりました。
良かったです。
9月24日(日)は学会でしたので休診とさせていただきました。
『学会って何しているの?』と思われる方もいるかもしれないと思い、写真をとってこようかと思っていたのですが、忙しくてすっかり忘れてしまいました。学会は、多くは2次診療施設である、大学病院の先生、教授、総合病院の先生などが獣医師に対して講義をして、質疑応答をする形式です。日々の疑問を解決するため、自分のやっていることが間違っていないかの確認、新しい情報を得る、日本各地から集まる知り合いの先生達に会って刺激を受ける、といった場所でしょうか。コロナでオンライン開催が続いていましたが、実際の対面式のほうがやはりいいなと思いました。今もまたコロナが増えているようですので、皆さん体調管理に気を付けてお過ごしください。
元気が一番ですね。