暑いですね。
自分の体調がおかしいなと思ったら無理せず日陰で休みましょう。
さて、今回は14歳のワンちゃんの会陰(えいん)ヘルニアです(上の写真)。当院初診は5月末でしたが、その4か月前くらいから他の先生で治療をしていたそうです。お尻の横に内臓が飛び出る病気なのですが、前の先生では患部にパッドをあててそれをサスペンダー様に前へ引っ張って飛び出るのを防いでいたそうで、引っ張るテープで皮膚がかぶれてしまってうまく歩けなくなってしまったとのことで来院されました。人間の鼠径ヘルニアの治療では、そんなふうにあてがう道具があるようですが、動物の会陰ヘルニアでは当院の場合は手術を第一選択としていますので、飼い主さんとよく相談して手術をすることになりました。
はじめの写真では、肛門が右を向いていて、左下が飛び出ていますね。
横から見てもわかると思います。
手術の写真が出ますので、気分が悪くなりそうな方はご遠慮ください。
ヘルニア嚢(ふくらみ)を切開すると、ヘルニア内容は膀胱でした。
この子は程度がひどかったので、内閉鎖筋という筋肉に加えて、浅臀筋という筋肉を用いて、できてしまった隙間に壁を再建して飛び出ることが無いようにしました。
術後2週間の写真ですが、すっかり毛も生えてきて普通のお尻に戻りました。
便や尿も普通に出るようになったとのことでした。
良かったです。
元気が一番ですね。