すっかり暑くなりました。
昨日は雹（ひょう）がすごかったですね。
まだ天気が安定しませんので気を付けましょう。
さて、当院では、歯の病気でお困りの方が多く来院されます。
ワンちゃんや猫ちゃんは、『痛かったら右手あげてくださいね』なんて通じませんので、歯の治療は全身麻酔で行います。昨年２０２２年の当院全手術３６１件中４８件が歯の手術（抜歯）でした。
上の写真は８歳のワンちゃんで、麻酔下でポケットの検査をしているところです。あわせて歯科用レントゲンの撮影を行います。
黄色矢印で示したところは、歯の周りの骨が融けて黒くなっている部分です。
ここまでくると、温存できませんので抜歯になります。
前にも書きましたが、獣医療では、『○○切除術』とか『○○摘出術』など、とってしまう手術が多くて、何だか悲しい気持ちになることがあります。ですので、特に歯に関してはできるだけ残すという治療オプションを用意していますが、この子のように検査してみたら抜くしかなかった、ということが多いのも事実です。
動物たちは、『痛い』とか『しみる』とか言いませんし、結構進むまで無症状でいます。簡単ではないかもしれませんが、出来るだけ予防として自宅での歯磨きをしましょう。歯が１本も無くても、舌が正常ならドライフードも食べることができますが、せっかく持って生まれた歯ですから。
元気が１番ですね。
