犬や猫の歯周病は多く、3歳以上の犬猫の80%以上は歯周病があると言われています。
歯肉だけの炎症であれば早期治療で改善しますが、歯を支持している骨などに炎症が及ぶと
歯を抜かなくてはいけなくなくなることがあります。
今回は7歳、シェットランド・シープドッグの女の子が、口臭と歯の汚れで来院され、
麻酔前検査を実施し、問題がなかったので、後日、全身麻酔下で歯科処置を行いました。
全体に黄色から茶色の歯垢・歯石が付着し、歯肉は真っ赤に炎症を起こしていました。
さらに軽度の歯肉過形成(歯肉がもりもりしてくる)を起こしていました。
歯垢・歯石を除去し歯面およびポケットをきれいにし、過形成を起こしていた歯肉は歯肉切除術を行いました。
また一部抜歯しないといけない歯もあり抜歯もしました。
術後2週間の写真です。
歯肉の炎症はほとんどわからないくらいに落ち着きました。
赤く炎症を起こしていた歯肉はきれいなピンクに戻りました。
今後は自宅で、歯周病治療および予防として歯磨きをしていただくこととなりました。
犬や猫の歯周病治療は、動物がじっとしていませんので全身麻酔下で行います。
歯周病の症状が出てくる頃には、中高齢であることが多く、基礎疾患を抱えていることも
多いので、若いうちから歯磨きを行うことをお勧めしております。
(ワンちゃんの写真は、飼い主様の許可を得て掲載しております)